アメリカ移住が決まった人、例えば留学生、駐在・転勤家族、国際恋愛・結婚、グリーンカード抽選…様々なケースがあると思います。
アメリカではもちろんUSD(アメリカドル)を使用するので日本にある銀行口座もお金(日本円)もほとんど使う機会はありません。しかし、国際結婚している主婦同士の会話になると決まって日本のお金や、やりくりの話になり、それほどみんな気になっているんだな!とビックリしました。
私はFPの資格もちゃっかり持っているので、私は日本のお金をどうしているかを公開しちゃいたいと思います!
Contents
海外移住で日本にあるお金はどうする?
国際結婚や、海外移住に伴ってよく聞かれる疑問があります。
お金のことって人には聞きにくい事でもありますが、これは結構よく聞く移住者の疑問だったりするので、FP海外移住者としてオススメするお金のやりくり方法をまとめてみました!
海外移住で日本の銀行口座はどうなる?

海外移住者、転居者には解約推奨の銀行
日本の銀行口座は、基本的に日本に住所がある方を対象に口座を発行しています。そういった場合、海外永住が決まっている人が口座を新たに発行することはできません。
銀行によって違いますが、日本に住んでいない人は「原則として解約」という姿勢を取っていたり、利用が制限されることがあります。
・海外に永住すると分かっている人は口座を作れない
・海外に永住する場合は口座解約をお願いしている銀行が多い
例外なケース
しかし、日本の銀行も鬼ではありません。(笑)海外移住といっても、「駐在」「ワーキングホリデー」などの長期海外滞在や永住など色んな移住のタイプがありますよね?そういう「短期・長期海外移住者」の人のために、『いつか帰ってくる予定のある人は口座を維持してもいい』という、ある種の特別ルールを定めている場合があります。
つまり、海外永住するかは分からないけれど、とりあえず海外に一度引っ越すという場合には、永住者に当たるかどうかはグレーゾーンらしいのです。
・将来日本へ帰国予定の人は口座を維持できる場合がある。
・日本に信頼できる家族や友人が居る人は銀行からの郵送物を受け取ってもらうことで日本の住所を持っている状況を作ることができます。海外転移の相談をすると銀行側がこの方法を提案してくれる事も多いです。
帰国予定のはずが、長引いてしまった!なんて場合(例えば、滞在中に結婚してそのまま住むことになった!など)や、郵送物が届かなくなってしまった!という場合には、次回の帰国時に口座解約をお願いされる場合が多いみたいです。
それまでは、銀行側の判断でそのまま使えたり、口座利用を制限されたりする場合があります。
ちなみに、銀行の規約は変更・改定されたりすることもあるので、今持っている銀行口座が海外移住時、海外住所変更時にどういった措置を取るかは銀行に確認してみましょう!
海外へ行っても使える銀行口座
現在お手持ちの口座がもし解約を推奨していた場合、海外でも使える銀行口座が必要ですよね!海外で万が一、「急なお金が必要になった」「早急に日本の口座にお金が必要になった」など、海外送金は時間がかかりますし、海外にいながら日本の口座から海外送金のオーダーをする事は基本的にはできません!
海外で使うカードに必要な条件
「海外で使えるカード」といっても、実際にどんな場面で使用するかを明確にします。
- 海外移住後も口座を維持できる
- インターネットで管理・把握できる
- 海外送金が簡単にできる
これらの条件を満たしていることが条件になりそうです。
持っておきたい銀行口座
ソニー銀行
日本に住んでいない人でも口座を維持できるカードです。でも、日本の口座から海外への送金はできません!オンラインでの管理・利用ができるので、日本での支払いなどで利用が事足りる場合に。
SMBC信託銀行プレスティア
条件を満たさないと、口座の月額利用料がかかる場合があります。海外送金に関しては、事前登録で出来るので、海外の口座が既にある人や残高に余裕のある人やこまめにチェックできる人にオススメ。
三菱UFJ銀行
海外送金の手数料・海外からの送金の受け取り手数料を払えば、国内外の送金が可能。これも海外送金の場合は事前の口座登録が必要になります。が、別途月額を払えばインターネットでの送金設定ができる場合もあります。これはいずれ帰国予定の人に限ります。
・口座を維持できても、海外送金はできない、や事前準備が必要と面倒。
・銀行からの海外送金は手数料やレートなどが割高な事が多い。
日本からの海外送金
国際結婚や海外移住で、日本からの海外送金が大事!という人は多いはずです。私もその一人‥。そんな時にはこういうサービスもあります。
- 他言語対応、レートが良いTransferwise(トランスファーワイズ)
- 他言語対応、安くて早い!アジア圏に強いのはPayforex(ペイフォレックス)
- 一番の味方、家族に頼む!(笑)
最近じわじわと人気が出て有名になってきたTransferwiseがネットでもかなりの指示を集めていました。が、どうしても対応できない時は日本にいる家族に助けてもらう時も必要かもしれませんね。
日本に残すべきお金
「移住するのなら日本での支払いは特に必要ないのでは?」と思うかもしれませんが、日本で日本円を確保するには大きな理由があるんです!
日本にお金を残す理由
特に国際結婚中や予定の人にはしっかり確認しておいてほしい所です!
- 万が一の日本での支払いに対応
- もしもの時の帰国の航空チケット代
- もしもの時の帰国後の生活資金
- 旅行などの一時帰国時の資金
- 資産分配管理の必要性
自分の資産を外貨預金やファンドなどに分配して管理することは、資産運用の基本。分配しておくことで、1つどこかで損しても、他でカバーすることができます。
ここでのメリットは
- 万が一の時に自分を守れる。(現地での何らかのトラブル)
- 万が一の時に後悔のない帰国が出来る。(身内の不幸など)
- 旅行時に現地マネーから日本円への両替をしない事で手数料やレートに影響されずに帰省することができてお得。
- 海外から手を付けないお金を確保することで資産確保(隠れ貯金)ができる。
ことです。どんな海外移住者でも確保しておきましょう!
日本の口座に残すべき額
具体的にどれくらい残すのが理想か見ていきます。
■例えばBELL家の場合
現地→日本=15万円×2人=30万円(2~3歳までは子供料金や無料ですが、子どもが何歳でも良いように大人分を用意しておきましょう!)
部屋を借りるための資金(30万円)+食費(3万円×3か月)=36万円~40万円
合計=100万円程度
それに加えていつでも帰ってきていいよ!といってくれる職場を確保してあります!
全部の条件を満たすほどのお金は用意できませんが、これくらいならシングルマザーになってからも子供手当や母子家庭手当に手を付けないでいたことで貯めることが出来ました。
・予算計算時は”すべて”多めに見積もった額に設定すること
・最低でも帰国1回分の飛行機代は確保しておくこと
・現地での生活費も忘れない事
沢山貯めることが難しくて、家族の協力が得られそうな人も、少しでも自分のお金があると緊急で日本に帰ったときに気持ちに余裕が持てそうです。
へそくりマネーの管理
緊急時に必要になるかもしれない、日本に残してある日本円のBELL資産のことを、私は「へそくりマネー」と呼んでいます。
結婚して海外移住している場合、やはり緊急時のお金の存在はパートナーに知られずに確保しておく必要があります。秘密や不幸な緊急事態なんてない方がいいに決まっていますが、パートナーが知らないほうが使ってしまうリスクが減るので、結果的に将来の二人の為にもなります。
- 銀行口座ならば2~3個と複数個に分けて管理します。一つの銀行がばれてしまっても安心です。
- 信頼できる日本の家族がいる場合、お金を預けておく人もいます。
へそくりマネーで投資や資産運用する
万が一の時のへそくりマネーは大切なので最低限の金額は銀行に入れておきたいですが、それ以上の資金がある場合には、海外への持ち出し資金は最低限にして、日本での資金運用に回しておきます。
子どもがいる人にオススメの投資や資産運用
私は子どもがいたので、学資保険に加入しました。理由は以下の通りです。
- 子どもの為の資金という事が明確でパートナーからの手出しを阻止するのには最適だと思った。
- そもそも口座では把握できないので隠すのにはピッタリだった。
- 確実に将来プラスになり一般的な銀行預金よりも利回りが良かった。
- 早い時期でのプラス転換で、万が一の帰国のときにも解約して資金を得ることができる。
- 将来子どもが日本の学校進学を望んだときは(高校や大学など)の高額出費の際には現地資金からの為替手数料やレートに左右される事なく準備できるのでオトク。
- 生命保険も付いているので、もしもの時は支払い免除がついている
以下の条件を満たしていない人はオススメしません
- 日本での収入がある、または、すでにまとめて全額払える
- 最低限のへそくりマネーを銀行口座に確保できていない
- 数年間は絶対に解約して資金を引き出すことはない
- 日本には戻らない予定の海外移住は決まっていない
※保険商品は日本在住者に向けての商品の場合が多く、海外移住予定での契約は規約違反になる可能性があるので、FPさんや保険会社の担当者さんとしっかりお話しされることを忘れずに!
将来、学資保険を受け取ってからは、日本での一時帰国時の旅費にあてたり、子どもの日本での学費にあてたり(日本は私立でも400万~600万程なのでほぼ半額を準備することができます)、海外へ送金する際も長年待ったことで送金手数料代くらいはオトクに送金することができます。

確実な投資・資金運用
やはり、損失を出すのは怖いですよね。本当は株なども買ってみたいところではありますが、損失が出る可能性のあるものは、これから海外移住でどんなリスクが待っているか分からない時には避けたいところです。学資保険と同じような保険商品である個人年金等はかなりの年月待たないと受け取れないのでオススメできません。
オススメできるのは
- 国債
- 定期預金
- 外資の生命保険
です。「投資信託」等のリスクがある物は今回は除外します。あくまでも、海外生活の影の保険という存在での資金運用なので、リスクのある商品での資産運用は海外生活での資金が整ってからでも遅くありません。
国債は短い期間を少ない額で始められて元本割れがありません。はじめての資産運用におすすめです。
外資の生命保険を学資保険に代わって使う人もいます。外資の生命保険は自身にかける生命保険です。内容ははぶきますが、学資保険と同じような使い方でこどもが居なくても、こどもが学資保険に入れない健康状態でも入る事ができます。
まとめ
海外移住者の日本円確保の必要性が分かってもらえたでしょうか??それぞれ経済状況が違うので、自分に合った資金の管理や運用法を選んでいきましょう。
・日本の銀行口座の使用可不可を確認
・自分の最低へそくりマネー額を知る
・余分なへそくりマネーで資産運用する
分からない事はFPさん(え、私のこと?)に相談してみるのもいいかもしれません。