国際結婚をしてアメリカに住んで4年。お葬式に出席する機会も増えてきました。
外国のお葬式では、その土地の文化などにより日本とはお葬式の形式が違ったりして戸惑うことも多いかと思います。
そんな時に役立つTipsをご紹介できたらと思い記事を書きました。
アメリカの田舎で育ったアメリカ人旦那(以下、米旦那)からは都会と言われるくらいのそこそこの首都圏で育った私の服装は「Fancy(ファンシー)」すぎることがあります。
多くの日本人に当てはまるのではないでしょうか(笑)
Tシャツにジーパンがデフォルトのアメリカ人の中では浮いてしまうことがあるのです。
それではアメリカのお葬式では何が正解なのか、見ていきましょう!
Contents
アメリカのお葬式で着るべき服装は黒だけではない!
日本では喪服というお葬式に着る用の服が既に決まっていて、学生なら制服もOKと正装が決まっていますよね。
でも、アメリカ田舎の「正装」は私たちとはちょっと感覚が違います。
とりあえず黒ベースの服を着ておけばOK!間違いありません
とりあえず黒い何かを着ておきましょう。
全身黒のワンピースでも良いし、シャツやパンツのいずれかが黒というような組み合わせでも構いません。
例えば、黒であってもレギンスって良いの?と思うかもしれません。
答えは、「良い」んです!!
しかも、上が黒で下が暗めの色のレギンス等でもOKです(例えば暗いあずき色などでもOKです!)
でも、あくまでお葬式なので、露出が多すぎるものは避けるようにしましょう。
・袖なしの服(ノースリーブ)
・膝上丈のワンピース(英語ではドレスと言います)
・黒ではないが暗めの色の服
正装とまでいかなくても、暗めの外出用の服であればOKです。Tシャツにジーパンなんて普段着の人も居る位ラフなのがアメリカの田舎なのです。
・キラキラしたもの
・胸元が開いているなどの露出が多いもの
は相応しくありません。
OK例
・袖無しの膝上ワンピース
・柄モノ
こんな組み合わせも有りです。
NG例
・キラキラしたもの
どちらかとういうとパーティー感が強めの物、ナイト感が強いものは控えるようにした方が無難なようです。
アメリカの田舎にこんなファンシーな服を着てくるひとはまずいません。
・露出の多いドレス
間違ってもこんな胸元が開いたような服を着ていくのはやめましょう!
アメリカのお葬式バッグはどんなものがいいの?
黒い服や落ち着いた服装に合うバッグならなんでもOKです。
ポーチでもいいし、オシャレリュックでもOK。
女性は小さめのバッグを持つのがアメリカでは主流です。大きなバッグで仕事に行くんですか?風を出さないようにしましょう(笑)
何色でも普段使いの鞄でも問題ないですが、フォーマルだからと言ってキラキラしたパーティー用を間違って選ばないようにしましょう。
アメリカのお葬式に行く用の靴の選び方
服装と同じく、なるべく黒やダークな色を選びます。
ビーチサンダルのようなラフすぎる物でなければサンダルであっても構いません。
ヒールがなくてもOKです。そしてなんと足元はキラキラしていても問題ありません♪
アメリカのお葬式に相応しいアクセサリーとは?
正直なんでも有りです(笑)
キラキラしたネックレスにピアス、大きなピアス、真珠・・・服装に合っていれば大丈夫です。
アメリカって色んな人が居るし、色んな文化やパーソナリティを尊重する文化(というか興味ないとも言う)なので、気にする人もいませんよ♪
鞄や服装と同様にキラキラすぎるパーティー仕様はやめましょう!
アメリカのお葬式に出席する子供たちの服装
子供たちの服装はもちろん暗めの色や黒い服があれば好ましいですが、男の子であればカラー(襟)付きのシャツ、女の子であればワンピースを着せておけば大丈夫です。
男の子におすすめの服装一例
男の子はキレイ目カジュアルでも全然大丈夫です。Tシャツなどは控えましょう。
シャツは襟のついたものであれば色が何色でも特に気にはしません。こんなシャツにはこんな短パン(英語ではショーツ)を合わせてもOKなんです。
女の子におすすめの服装一例
色物や少しカジュアル?と思えるような感じの服でも(デニムなど)キレイな服装ならOKです。黒い服があれば尚いいですが、子供はそこまで気にする必要はありません。
OK例
しかし、ここで、注意したいのは、ワンピースなどでも、パーティーに着ていくようなヒラヒラのピンクやキラキラしたものなどは場違いになってしまうので控えることです。
NG例
お葬式に呼ばれたら準備するもの
日本ではお葬式に呼ばれたらお香典を包むのがマナーですよね。
アメリカにはそういった堅苦しいマナーはありません。
しかし、あったら喜ばれるものならあります。
故人を偲ぶ(アメリカ人が大好きな)カードを用意しよう
故人の家族(全体でも、特定の人物に向けてでも)にお悔やみの言葉を添えるカードを参列ゲストの名前書くノートの横に置いたりします。
通常は置くためのスぺ―スやトレーが近くにありますが、分からなければ誰かに聞いても大丈夫です。
そのカードの中に現金を包んだりする人も中にはいますが、稀なようです。
アメリカのお葬式の流れ内容はどうなってるの?
日本ではお葬式と言えば、誰かがお経を唱えている中に参列者がお焼香をあげていく・・・その後に別室でお食事やお酒を頂きながら故人を偲ぶというのが一般的ですよね。
アメリカもコンセプトは一緒ですが、日本と圧倒的に違うのは宗教とテンションです。
1.参列した人は名前を記帳する
これは日本もしますよね。
後日誰が来てくれたか分かるので親族がお礼などをしたり、その後のメモリアル(〇周忌)の会などに呼ぶ事ができるからです。
日本と違うのは連絡先や住所を書かないところでしょうか。
2.メモリアルグッズを頂く
・故人の名前
・出生や生い立ち
・キリスト教の聖書からの言葉
などが書いてあることが多いです。
ほとんどの場合がキリスト教徒ですから、礼拝に行っていたか、信仰心があったか無かったかに限らずデフォルトでキリスト流の葬儀をする場合が多いようです。
3.故人のビデオや写真などを見て故人を偲びます
会場に入ると、写真をコラージュしたりしてある額が置いてあったり、写真のスライドショーがながれていたりします。
それを見て故人の人となりを思い出します。
日本と違うのは、遺影写真1つや2つで済ませないこと!
思う存分故人の最後の最高の会にしようと友人や家族が思考を凝らした写真をチョイスしたり、デコレーションしたりします。
4.故人に最後の挨拶をします
ほとんどの場合、棺に故人が収められていて、ガラスもなく最後のお別れをすることができます。
だからといって触ったりはしないでくださいね!
注)火葬の場合はお骨の入った骨壺の場合もあります。
5.横にいる故人の家族に挨拶をします
棺の横には、故人の家族が参列してくれたゲストにお礼を言うために立っています。
長かったり、憔悴しきって座っていたりまちまちですが、お悔やみの言葉を述べてハグをしたりします。
初めて会う人には特別私達が言葉をかける必要はありませんが、パートナー(葬儀に参列する理由となる人物)に紹介してもらうのがスマートです。
そういう事が苦手なパートナーの場合は、自分から自己紹介をして、大人の対応をしましょう!
英語でお悔やみ申し上げますはI’m sorry for your loss.ということが出来ます。
6.用意された参列者用の椅子に座り本格的な葬儀へと移ります(親しくない場合は8または退席します)
家族への挨拶が済んだら、椅子に座って次のステップに進むのを待ちます。
神父さんの進行でお葬式(葬儀)が進んでいきます。
前述したように、ほとんどの方がキリスト教式の葬儀を行うため、式は神父・牧師さんが進めていきます。
故人の出生や生い立ち、家族の話などをして、聖書を基にした生死感を述べたりしていきます。
友人や家族の言葉があります。(弔辞)
日本にも弔辞というものがあるように、親しかった人からの言葉があります。
他にも何か言いたいことがある人はどうぞ?なんて呼びかけてくれることもあります。
数回しか会ったことのない親戚の方が亡くなった時は、会った数か月後の事でとても寂しく、前に出て行ってしまおうかとも思いました…。
故人の残された家族にとってはそういった行動も故人の人徳の深さと思えて嬉しいのだと思います。勇気のある人は是非躊躇わずにスピーチをしてあげて欲しいと思います。
キリスト教の歌をみんなで歌う
1~3曲ほど、キリスト教の歌を歌ったりします。
アメージンググレースなどもその1つ。分からない時は歌わなくても大丈夫です。
7.元軍人の場合は外での発砲の儀式がある場合がある
生前アメリカ軍に所属していたり、戦争に行ったりしていた場合は故人のためにアメリカ国旗が三角に畳まれたものを渡したりするのは有名です。
その儀式と共に、ラッパを吹いたり、銃を撃ったりするパフォーマンスをする場合があります。
その場合は皆外にでて起立、気を付けの姿勢などで敬意を表しながらそのパフォーマンスを見届けます。
この時ばかりは普段気にしないアメリカ人でも、子供を静かにさせたり、アメリカという国に対して敬意を払うことを学ばせる必要があるとても大事な場面です。
また、退役軍人ボランティアの方の言葉のみをチョイスするご家族もいます。その場合は室内で起立して行われ、上記のものより時間は短めです。
8.参列が終わったら、用意された軽食を頂く
5.の家族への挨拶が終わったら別室で飲み物や軽食を頂きます。
サンドウィッチやチップスなどと共に、ドリンクマシーン(コーヒーやホットココアなど)や水、缶のソーダなどが提供されます。
これは頂いていいものなので、遠慮せずに頂きましょう。
軽食が用意されていない場合はその後にメモリアルを開催するので、主催者の指示(招待状にだいたい記載があります)に従い行動しましょう。
9.軽食が無い場合はメモリアルに移ります
軽食が無い場合は、場所を移動してメモリアルを開催することがあります。別会場で行うこともあれば、故人の家族や親族の家でパーティーのようなものを開くのです。
そこでは軽食以上の食べ物を食べることができます。
お酒を飲んだり、歌ったり、踊ったり、テレビを観たり、話したり、本当に自由です。
本当にただの家族や親しい友人が集まったパーティーです。(笑)宴は夜中や明け方まで続くことがあるほど、それぞれに過ごすのです。
アメリカのお葬式まとめ

とても悲しいはずのお葬式が、アメリカではなぜか清々しい。
それはキリスト教の教えに基づいた生死感にあるのかもしれません。
故人との思い出を懐かしみ、別れを偲びながらも、楽しかったことに目を向け、故人の死という新しいスタートを喜ぶかのような姿勢を葬儀から感じることができました。
お葬式の時にはそれぞれの言葉などで泣いていた家族も、メモリアルの時には笑っているのが印象的です。
私はキリスト教徒ではありませんが、こんな風に家族や友人に笑顔で送られる環境って素敵だなと思いました。
このアメリカでのお葬式記事が少しでもアメリカのお葬式に初めて臨む方のHELPになれたら嬉しいです。
それではまたッ!