こんにちは。
実は日本でFP(ファイナンシャルプランナー)の資格を持っています。Bellです。
今では生命保険のエージェントを米国で行うほど生命保険の必要性や奥深さ、お得さが大好きな私ですが、そんな筆者にも生命保険の必要性すらピンと来ていない時期がありました。
勉強しなければいつまでもあやふやであったでしょう。
そこで今回は
- アメリカ生活で役立つお金の知識を得たい!
- そもそも生命保険がよくわからない!
- けれど、他人とお金の話はなかなか出来ない…
- 定期保険・終身保険は聞いたことあるが違いは曖昧
という人のために、生命保険の基礎である2つの保険内容について説明していきます。
生命保険の基礎が分かると、そこから派生して他の金融商品と比較対比することで理解したり覚えたりできるようになってきます。
アメリカはかなりの資本社会。お金にまつわる知識が助けてくれる場面がたくさんあります。
言い換えれば、知識やコネのない人がアメリカで生き抜くのは厳しいとも言えるでしょう。
ぜひ、知識を固めてお金に強くなっていきましょう!
まず生命保険て何のため?

生命保険を学ぶ上で一番最初に出てくる言葉は「相互扶助」という考え方です。
みんなで小さいお金を出し合って、困った時にそのお金から困っている人を助ける、というのがコンセプトです。
死亡保障
基本的に生命保険は「死亡保障」が最大の売りであり目的になることが多いです。
小さな掛け金で大きな保障というのが大前提ですが・・・
商品や被保険人(保険がかけられている人)の生きる長さや病気などの健康状態によって長年かけて払う保険料よりも大きな保障を得ることが出来たり、または同等かそれ以上に払うことになります。
人の寿命は誰にもわからないので、保険料をいくら払うことになるか、払込保険料と受け取れる死亡保障額の差がいくらになるかは誰にもわかりません。
また、死亡保障の額も一定であったり、変動したりと商品によって変わります。
家族やローンがある人は遺される人たちのために入るのが責任であると言えます。
自分が何を優先したいのか、ライフスタイルやシチュエーション変化を想定しながら自分に合った保険を設計しましょう。
生きるための保障「リビングベネフィット」
以前は遺された家族が生きるための死亡保障メインの保険でしたが、最近では被保険者が生きている間にお金が支払われる特約があります。
これは、支払われた時点で個人が自由に使える資産のため、使用目的も不問ですし、返済義務もありません。
保険会社や商品によってカバー範囲はまちまちですが、病気や怪我などで一定の支払い状況に一致した場合保険料が支払われるというものです。
日本の就業保障特約と似ているといえば少し想像しやすいかもしれません。
ただ、これは標準装備でついている場合がほとんどであり、特約に特別な追加料金を払わずに加入することができる点では日本のそれと異なります。
教育資金・老後資金などアクセスできるお金の準備
これは終身保険の貯蓄型を選ぶことで生命保険会社が運用してくれたお金の利益を将来得ることができる、というものです。
日本でも外資生命保険の解約返戻金の利率が良いからという理由で学資保険の代わりに入られる方も多く、知っている方も多いのではないでしょうか。
解約しなくても自分の生命保険からお金を引き出す方法もあるので、要チェックです!
定期保険とは

それでは、本題に入っていきましょう。
よく聞く2つの大きな保険種類に分けて説明していきます。まずは定期保険についてです。
定期保険とはどういった保険なのでしょうか。
定期保険の保証期間
定期保険とは、10年・20年・30年・・・と期間を区切った保障期間に対して掛け金を払うというタイプの保険です。
もちろん、その保障期間を過ぎれば保障は無くなります。
会社で生命保険に入っている人はその会社から転職または退職した場合も保障は無くなります。
定期保険の掛け金はいくら?
定期保険の掛け金は終身保険に比べて安いのが一般的です。
なぜなら、その一定期間のリスクや保険費用に対して支払う価格であり、終身保険よりも期間が短い分リスクも少ないからです。
保障期間を過ぎればまた新たに別の保険に加入し直すか、保険を転換(下取り)という形で今まで入っていた恩恵を受けて割引の効いた商品に加入するかなどの選択肢があります。
気をつけなくてはならないのは、例えば10年定期なら、保障期間が終わる10年後の保険更新や新規加入は10年後の年齢で計算された保険料になるということ。
払ったお金(掛け金)はどうなる?
定期保険は掛け捨てである場合が多いです。
期間内に死亡保障やリビングベネフィットに当てはまるようなイベントが起こらなかった場合、保険会社からの支払いはなく、保険料は戻ってこないことが普通です。
それでも、”万が一”がありますから、安心を買うには安いと考えることもできます。
生命保険が使われなかった場合、保険料が戻ってくるタイプの保険もあります。しかし、一般的にはその特約を付けると値段が高くなったりと条件も様々。
自分に必要な保障は何なのか、いくらなのか、を把握してから保険内容・カバー範囲・価格帯を総合的に判断する必要があります。
一概に判断できないので個人で診断を受けてみましょう。
定期保険の特徴は?
ではここまでの例をもとに、定期保険に入る場合考えられる特徴を考えてみましょう。
- 子供が成長するまで、ローン返済が終わるまで、などの死亡保障額を安く大きく持ちたい場合に便利。
- 貯蓄型との組み合わせもアリ。
- 短期間で更新するのでアップデートしやすい(健康であり更新後の保険料が払える場合)
- 会社の保障だけでは、その後の保障加入の可否が不安。
- 年齢によって価格が変わるので、更新後や再加入時に価格が高くなる。
- 健康状態などによっては更新や新加入できない可能性がある。
生命保険・定期保険を考える時のポイント
10年よりも20年、30年の方が価格は高くなりますが、10年ごとの値上がりを考えたら、現在の値段が子供が全員成人するまでの30年定期で・・・
などと自分の環境やライフスタイルに合わせて保険を組み合わせていくことができます。
新規加入当時の健康状態をロックするなどの特約もあり、その特約を付けることで健康状態が理由で保険を更新できない!ということを防ぐこともできます。
しかし、このような特約で追加料金を払うなら生涯保障される方を選ぶ・・という方もいらっしゃいますし、選び方は人それぞれで、正解はありません。
終身保険とは

定期保険については大体把握できたでしょうか?では、終身保険に移っていきましょう。
終身保険の保障期間
終身保険はその名から想像できるように「一生涯の保障」です。
といっても、100歳や120歳までなど選んだりと期間がある場合もあります。
終身保険の掛け金はいくら?
定期保険の中でも出てきたとおり、一般的に定期保険の保険料よりも終身保険の保険料は高くなります。
しかし、加入時の年齢が上がると保険料が増えてしまうという問題を防ぐことができます。
これは定期保険にも言えることですが、月払い・半年払い・年払いなど前もって支払いをすることもでき、支払い方法によっては保険料の割引もあります。
通常、保険料を払い続けている間は保障を受けられる、という内容ですが、自身で何歳までに保険料を払い終えるかを決めることもできます。
その場合はもちろん、短期間で払い済みにするわけですから、1ヶ月当たりの保険料は高くなります。
終身保険に払ったお金(掛け金)はどうなる?

終身保険の掛け金は、「生命保険の保障部分の購入・運用費」と「貯蓄・運用」部分に分けることができます。
前述したように、短期間で払い終えたりした場合の1ヶ月あたりの保険料は増えますが、その分割引が適用されたり、終身保険特有の貯蓄・運用部分でお得になったりします。
これは、運用される元本が大きくなればなるほど利益が大きくなるためです。
運用された部分の貯蓄に関しては使途目的不問での引き出しが可能であることがアメリカでは法律で決まっていますし、経済状況の悪化により保険料の払い込みが大変になった時にはそこから保険料を払って継続することができるという柔軟性もあります。
運用方法についてや、利率は保険会社や商品・運用時のマーケット変動などによって異なりますので、運用のリスクなどについては専門家としっかり相談しましょう。
終身保険の特徴
- 健康の悪化や加齢による保険加入の拒否や値上がりを防止
- 掛け捨てではなく、アクセス可能な貯蓄につながる
- 年金準備、教育資金準備などに対応
- 定期保険よりも値段が高い
- 一生涯の保障と思っているので固執してしまうことも。アップデートが得策な時もあります。
定期保険のように、保険の転換(下取りのこと)ができないわけではないですし、アップデートも可能です。
実際、古い保険(定期・終身)に入っている人が最新のリビングベネフィット(生きるための保障)付きの保険に切り替えています。
現在加入している終身保険をアップデートした方がお得な場合もあるため、最新保険が気になる方は、そういった計算や内容比較を含めて相談するのが良いでしょう。
どんな保険に入っていたとしても
- 内容
- 保障額が今のライフスタイルに適切なのか?
- 最新保険(以前より幅広いカバー率や利率など)についての情報
などを定期的に確認して常に自分や家族にとっての適正を確認することが大切です。
生命保険・終身保険を考える時のポイント
生命保険の必要性がわかっていて、がん保険・就業保障・年金準備・生命保険など個別に保険料を支払っている人は最新型の終身型生命保険加入の検討を検討してみても良いかもしれません。
All in oneになっていることで保険料が抑えられるというメリットがあります。
定期保険と同様、自分のライフスタイルに合わせて組み合わせられるのが生命保険。
組み合わせとはカバー範囲や支払い方法、支払い期間、掛け金・積立額などで構成されるものです。
これらはもちろん個人の好きに決められるものですが(笑)、ライフプラン・シチュエーション、家計状況などに基づいて「必要額や自分・家族のニーズ」を知ってから決めていくことが重要です。
「必要額の保障は必要」なのです。
正直、掛け金や保障額が大きすぎることは払える範囲であれば問題はありません(笑)
しかし、保障額が足りないことは万が一遺された家族が困ることになるだけでなく、自分自身が生きている間に莫大な医療費請求や介護資金の不足で金銭的に窮地に陥る危険性もあるのです。
まとめ

今回の内容は日本に住んでいてもアメリカに住んでいても使える定期保険・終身保険の基礎知識をまとめたものでしたが、いかがだったでしょうか。
自分が当たり前に持っている知識でも、意外に知らない人は多かったりします。
保険についてはよく分からなくて・・・という人はとても多いです。
そんな人が知識を付けて納得した保険に入る手助けができたら、と思いこの記事をまとめました。
これから知識を発信していこうと思う人や、アメリカでのお金・生命保険などについて不安や疑問を持った人のお役に立てたら幸いです。